各地の寒水石を人造研ぎ出し工法で比較しました。
人造研ぎ出し工法において、産地の異なる寒水石を使用した仕上がりの違いを比較しました。
今回は、茨城県産、岡山県産、福岡県産の3種類の寒水石を使用し、人造研ぎ出し仕上げを行っています。
寒水石とは
寒水石とは、古くから城、神社、寺院、住宅などの内外装材や景観材として使用されてきた天然石です。
化学的には炭酸カルシウムを主成分とする、純白質の天然砕石で、人造研ぎ出し工法やテラゾー仕上げに多く用いられています。
産地別 / 寒水石の特長と仕上がり比較
■ 茨城県産の寒水石を使用した人造研ぎ出し
茨城県産の寒水石は、全体的に白を基調としながらも、茶系がかった粒が含まれているのが特徴です。
自然な色ムラがあり、落ち着いた風合いの人造研ぎ出し仕上げになります。
■ 岡山県産の寒水石を使用した人造研ぎ出し
岡山県産の寒水石は、グレー系の粒が多く含まれているのが特徴です。
重圧感があり、シックで引き締まった印象の研ぎ出し仕上げに向いています。
■ 福岡県産の寒水石を使用した人造研ぎ出し
福岡県産の寒水石は、岡山県産に比べて白い粒が多く、光を反射してキラキラとした質感が出やすいのが特徴です。
明るく、高級感のある人造研ぎ出し仕上げになります。
![]() 茨城県産 |
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![]() 岡山県産 |
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![]() 福岡県産 |
実物で分かる寒水石の違い
画像では違いが分かりにくい部分もありますが、実物を見ると産地ごとの色味や質感の違いがはっきりと分かります。
同じ寒水石でも、産地によって表情が大きく異なるのが人造研ぎ出し工法の面白さです。
人造研ぎ出し工法の可能性
今回比較した3種類の寒水石はそれぞれ異なる色の特徴を持っています。
さらに、他の骨材と混ぜ合わせることで、デザインや用途の幅が大きく広がります。
人造研ぎ出し工法は、意匠性、耐久性、景観性を兼ね備えた仕上げとして、内外装、外構、公共施設など幅広い分野で活用できます。


