人造石研ぎ出し仕上げ(人研ぎ)・テラゾー仕上げとは

人造石研ぎ出し(人研ぎ)とは

「人造石研ぎ出し仕上げ(人研ぎ・じんとぎ)」は、天然の玉砂利や寒水石などの骨材をセメントと顔料で練り合わせ、硬化後に表面を研磨して美しい模様を浮かび上がらせる工法です。
別名「人造大理石研ぎ出し」「じんとぎ」「テラゾー仕上げ」とも呼ばれます。

古くから学校の手洗い場や公園の滑り台などに使用されており、どこか懐かしさと上品な質感を兼ね備えた伝統的な左官仕上げです。

人造研ぎ出しは、しっとりとした風合いと自由な色彩表現が可能で、和風・洋風問わずあらゆる空間に調和します。
また、モルタルよりも高い耐久性と耐摩耗性を持ち、コンクリート同様の耐火性も備えています。

人研ぎベンチ 人研ぎベンチ
人造研ぎ出し 施工

セメントと寒水石を練り合わせてつくりました。
顔料を混入し、色を付けることも可能です。

人造石研ぎ出しの特徴

・天然石のような上質な質感

・高い耐久性・耐摩耗性・耐火性

・自由な色調やデザインが可能

・床・壁・流し台・浴槽・滑り台・ベンチなど多用途に対応

人研ぎ滑り台
(人研ぎ滑り台)
人研ぎ滑り台の表面
(人研ぎ滑り台の表面)
人研ぎ浴槽
(人研ぎ浴槽)
人研ぎ流し台・シンク
(人研ぎ流し台・シンク)

セメントと寒水石や天然石、瓦などを練り合わせ、顔料を加えることでオリジナルの色味を表現することもできます。
店舗のカウンターや住宅の玄関、外構デザインなどにもおすすめです。

人造研ぎ出しの施工事例はこちら

テラゾー仕上げ(Terrazzo)について

私たちは「人造石研ぎ出し」と「テラゾー仕上げ」を使い分けています。
「テラゾー(Terrazzo)」はイタリア発祥の工法で、使用する骨材(石)のサイズが大きいのが特徴です。

テラゾー仕上げの特徴

・床の仕上げで多く使われています。

・石の粒が大きく、高級感のある印象

・店舗のカウンター、エントランス、商業施設などにも最適

一方で、人造石研ぎ出しは小粒の石を使用し、壁・流し台・ベンチなど細部の仕上げに適しています。

樹脂混入タイプの人造石・テラゾー

近年では、樹脂を混入した材料による目地なし一枚仕上げも可能になりました。
これにより、より美しい連続した床を表現でき、メンテナンス性・デザイン性ともに向上しています。
従来のタイルやテラゾーでは目地ができてしまいますが、樹脂テラゾーならシームレスに仕上がり、清潔感と高級感を両立できます。
構造上の問題で目地を必要とする場合にはステンレスや真鍮製の違和感がなく馴染みやすい素材を設けております。

ひび割れ対策について

よくご質問をいただく「ひび割れ」については、下地コンクリートの割れが原因であることが多いです。
コンクリート施工時に数メートル間隔で誘発目地を設けて下さい。その上に人造石研ぎ出しやテラゾー仕上げを行う場合は、同位置に目地を設けることが重要です。
施工環境や下地の状態によっても異なりますので、現場ごとに最適な方法をご提案いたします。

テラゾー施工例

テラゾーカウンター 店舗カウンターや商業施設、オフィスなどで人気のテラゾーカウンター施工例です。
セメントと天然砂利を練り合わせて造られた美しいテラゾー仕上げは、デザイン性と耐久性を兼ね備えたプロ仕様の仕上げです。

まとめ

人造研ぎ出し仕上げ(人研ぎ)・テラゾー仕上げは、「自然素材の風合い」「高い耐久性」「自由なデザイン性」を併せ持つ左官技法です。

住宅・店舗・施設など、あらゆる空間に上品なアクセントを加えることができます。
東京・大阪をはじめ全国対応可能。お気軽にご相談ください。

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